• S&Cジャーナル
  • 今月のS&Cジャーナル6月号「シーズン中のストレングストレーニングプログラムの重要性:スポーツコーチへの注意喚起」ほかフリー記事3本 

    Strength and Conditioning Journal Japan 2026年6月号表紙

    NSCAジャパン機関誌 
    『Strength and Conditioning Journal Japan』 
    2026年6月号発刊 

    NSCAジャパン機関誌『Strength and Conditioning Journal Japan』2026年6月号を発刊しました。NSCAジャパン会員のみ読むことができる機関誌ですが、毎号数本はどなたでも読めるフリー記事をご用意しています。

    ●6月号のフリー記事
    ・テニスのバイオメカニクス研究と選手育成コーチングの接点 
    ―オーストラリアの育成構造に学ぶ現場と研究の往還― 
    ・暑熱馴化による高地での競技パフォーマンスの維持:交差適応アプローチ
    ・シーズン中のストレングストレーニングプログラムの重要性:スポーツコーチへの注意喚起 

    今回はその中から、「シーズン中のストレングストレーニングプログラムの重要性:スポーツコーチへの注意喚起」の記事を抜粋してご紹介します。 

    要約

    多くのスポーツコーチが、シーズン中のストレングストレーニングプログラムの重要性を忘れている。マクロサイクルのこの段階が、長期的な選手の成長、傷害予防、そしてパフォーマンスにおいて必要不可欠であることを理解していないコーチがいる。彼らを再教育するのは、あらゆるレベルのS&C 専門職の役割である。 

    週2回の介入は、アスリートの身体能力や競技パフォーマンスを維持または向上させることに役立つ。シーズン中のプログラムを実施しなければディトレーニングに繋がり、筋や結合組織の強度と密度が低下し、傷害の可能性が高まる。 

    シーズン中におけるストレングストレーニングプログラムの重要性 

    年間サイクルの中でストレングストレーニングに大きな空白期間がある場合、多くのアスリートは最適な選手育成プログラムを受けられずにいる。競技シーズンによっては何ヵ月も続くこともあり、傷害予防や競技パフォーマンスの観点からみると、アスリートにとって致命的と思われる。 

    つまりこの問題は、アスリート間ですでに蔓延しているとまではいえないが、驚くべきことに全国的に頻発している。今やエクササイズ専門職、とりわけS&C 専門職は、シーズン中のストレングストレーニングプログラムの重要性について、スポーツコーチを教育する必要があると思われる。 

    アスリートのディトレーニングを防ぐ

    シーズン中のストレングストレーニングプログラムでは、モニタリングプロセスにおいて、アスリートが各ワークアウトで何を行っているかを正確に把握することが最も重要である。 

    また、各選手のシーズン中のレジスタンストレーニングのワークアウト評価は、競技活動によって生じるディトレーニングの「指標」をモニタリングする上できわめて重要である。 

    さらに、パワーは最大筋力が低下する前に低下するため、単純な垂直跳びテストで発揮パワーをモニタリングすることができる。垂直跳びは、筋力よりもディトレーニングの最初の兆候に敏感なパワー測定に有効である。筋力が低下すれば、身体パフォーマンスに大きな問題が生じることになる。 

    したがって、S&C専門職は競技練習の要求をモニタリングし、ワークアウトを評価し、毎週スポーツコーチとコミュニケーションを図り、競技パフォーマンスに影響を及ぼすディトレーニングを防ぐために、プログラムを個人に合わせて組み立てる必要がある。 

    あらゆるスポーツのためのワークアウト例 

    ガイドラインを反映させたワークアウトの例を示す(表3)。1週間に1回のワークアウトは、通常とは異なるスケジュール要求のもとで、一連の刺激を維持するためだけに実施される。 

    週2回のワークアウトは、試合期のメゾサイクルにおいて、成功するワークアウト計画の目標にすべきである。また、選手一人ひとりを注意深く観察し、時間経過に伴う負荷や漸進を評価して、修正を加えることが必要である。 

    表3 インシーズンのワークアウト計画

    まとめ 

    ・シーズン中のストレングストレーニングは、身体能力やパフォーマンスの維持・向上、傷害予防に不可欠であり、適切なプログラムデザイン継続的なモニタリングが重要である。 

    ・S&C専門職は、選手のディトレーニングを防ぐためにスポーツコーチとコミュニケーションを図り、競技練習の要求に応じて柔軟にプログラムを調整し、選手の長期的な成長と傷害予防を防ぐ役割を担う必要がある。

    ●フリー記事1:テニスのバイオメカニクス研究と選手育成コーチングの接点 ―オーストラリアの育成構造に学ぶ現場と研究の往還―

    ●フリー記事2:暑熱馴化による高地での競技パフォーマンスの維持:交差適応アプローチ

    ●フリー記事3:シーズン中のストレングストレーニングプログラムの重要性:スポーツコーチへの注意喚起

    その他、6月号には以下の記事を掲載しています。  

    ・がん患者における筋力評価の実践的な手法 

    ・活動後増強プロトコルがテニスのパフォーマンスにもたらしうる利益:システマティックレビュー 

    ・中長距離ランナーにおける身体フィットネス、バイオメカニクス、および外傷・傷害発生率に対するミニマリストフットウェアの影響:システマティックレビュー 

    ・思春期アスリートのスプリントパフォーマンスに対する高強度インターバルトレーニングおよびスモールサイドゲームの効果に関するメタアナリシス 

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