
NSCAジャパン機関誌『Strength and Conditioning Journal Japan』2026年7月号を発刊しました。NSCAジャパン会員のみ読むことができる機関誌ですが、毎号数本はどなたでも読めるフリー記事をご用意しています。
●7月号のフリー記事
・サーフィンのパフォーマンス因子とトレーニング方法の包括的ニーズ分析
・エビデンスに基づくストレングス&コンディショニングとは何か?
今回はその中から、「エビデンスに基づくストレングス&コンディショニングとは何か?」の記事を抜粋してご紹介します。
エビデンスに基づく実践(EBP)は、医療分野で普及した用語である。S&C の分野が成長を続けるにつれ、仕事や給与、研究も増加し、事故や不適切な指導に関するメディアの報道も顕著に増加してきた。したがって、S&C コーチのために、EBP とは何かを定義することが堅実かつ賢明であると思われる。
上述した臨床医や医療専門職と同様、EBP はベストプラクティスの指針となる。アスリートの身体能力を向上させるために実施される様々なトレーニングや、テスト介入の作成プロセスに関する情報を関係者に提供することに役立つだろう。
オックスフォード辞典は、エビデンスを「信念や命題が真実か妥当かを示す、入手可能な事実や情報の集合体」と定義している。
エクササイズパフォーマンスを支配する生物学的原理については多くのことが知られており、これは通常、教育プログラムや教科書を通じて教えられている。それらを、様々なトレーニング介入を通じてどのように加工できるかに関する理解は、絶えず進化している。そのため、査読済みの研究論文(すなわち科学的エビデンス)が、事実と情報における最良の、そして最新の情報源であると思われる。
S&C の場合、ある介入が特定のタイプのアスリートにどのような影響を与えるかを考えるのと同様に、あるアスリートが特定のタイプの介入にどのように反応するかを出発点として、コーチが研究の仮説を立てることも実行可能である。
下表は、臨床エビデンスの階層を明確にして、それぞれについて簡単に説明している。
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いかなる介入に対しても各アスリートの反応は異なるが、関連する専門知識が豊富なコーチだけが、起こりうる結果を正確に予測することができる。
同様に、一見して適切と思われる介入がいくつかある場合には、アスリート1人ひとりのニーズに最も適した介入を決定するための専門知識が必要である。
つまり、コーチングの専門知識とは、知識と経験に適切な判断力を加えた知恵であるといえるだろう。
コーチの専門知識というフィルターを通して研究を応用することが、EBP によるアプローチの最良の定義である。EBP のパラダイムに基づいて活動するためには、偏見のない、探究心旺盛な心構えが必要である。
また、S&Cと専門知識の提供をサポートし、挑戦し、導くこと、利用可能な科学的エビデンスをそれぞれのアスリートの文化、制約、状況に応じて適用することが必要である。
このようなアプローチを採用すれば、S&C 分野内において、さらに優れた探求と進歩が促進されるだろう。また、S&Cコーチは、S&Cプログラミングに関しては(研究同様)確実なものはなく、我々はすべて確率をもとに活動しているということを忘れてはならない。
したがって、S&C コーチの役割として重要なことは、成功する確率が最も高いとみなされる介入を選択し、それを修正し、適応させることである。
●フリー記事1:サーフィンのパフォーマンス因子とトレーニング方法の包括的ニーズ分析
●フリー記事2:エビデンスに基づくストレングス&コンディショニングとは何か?
その他、7月号には以下の記事を掲載しています。
・研究論文:大学生サッカー選手におけるCHU-Testの外的負荷および内的負荷
・痛みの定量化:運動科学における疼痛評価の方法論的レビュー
・健康な成人における血流制限トレーニングと従来のレジスタンストレーニングに対する筋適応の比較:簡潔なシステマティックレビューとメタアナリシス
・リニアポジショントランスデューサを用いたウエイトリフティング選手におけるスナッチパフォーマンスの改善
・ハットフィールドスクワット
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