前回に続き、階段やベンチなどの段差を使ったエクササイズをご紹介します。とっさに片脚で踏ん張る時に役立つエクササイズです。ステップアップという名の印象で上がる動作に注目しがちですが、降りる動作も意識して動作することでエクササイズ全体が普段の動作に変化をもたらします。
階段の段差などを利用して行います。椅子を使うとバランスを崩す可能性があります。安定したベンチや階段など、必ず安定性の高い場所で行いましょう。
段差に対して横向きの姿勢になり、片脚を段差の上に乗せます。乗せた脚に体重を乗せ、踏み込む動作で身体を持ち上げます。この時、段差の下にある脚でけり上げずに立ち上がるのがコツです。
身体を持ち上げたら、ゆっくりと降りていきます。この時、反対の脚に体重を移動させるのではなく、段差に乗せた脚に体重を残したまま降りていくのがコツです。
段差の高さを高くしたり、重量物を保持して行ったりすることで、強度を高くすることができます。
また、立ち上がった時に空中にある脚を高く持ち上げることでも、強度を上げることができます。脚を高く上げることで重心位置が高くなり、その分バランスを保つことが求められます。
横向きで行うことで左右のバランスを調整する能力が身についてきます。
ウォーキングやランニングの合間に、このようなエクササイズを入れてみるのもおすすめです。ウォーキングやランニングは前後方向の動作のイメージが強いですが、風の影響や何かを避けるためにコースを変更するときなど、左右のバランスを保つことを要求される場面があります。
慣れるまでは、10~15cm程度の低い段差から始め、徐々に高さをあげていきましょう。
40cmを超える高さでできるようになったら、重りを持つなどして少しずつ変化させていきましょう。
NSCAジャパン ストレングス&コンディショニング エクササイズ・バイブル
P.62 ラテラルステップアップ