ヒトの関節は、曲げる・伸ばす・開く・閉じるといった動きに加え、捻るという動作ができます。普段あまり意識することがないのですが、胸椎の回旋を引き出すことによって首や腰の負担を軽減することができます。今回は自宅でできる簡単なダイナミックストレッチの方法についてご紹介します。
膝つきの姿勢になり、両膝と片手で三角形を作る位置に手をつきます。
反対の手は頭の後ろに触れ、曲げた肘と床に触れている腕の肘と両肘が触れた姿勢から動作を開始します。
スタート姿勢からゆっくりと肘を天井に向くように身体を捻ります。
床を押しながら肘が天井の方へ向くまで捻ることができた後に、ゆっくりとスタートの姿勢に戻し、これを繰り返します。
多少の勢いをつけてもよいですが、回数を繰り返すうちに動く範囲が広がるようにしていきましょう。
この時、踵とお尻が離れないように気をつけます。踵とお尻が離れてしまうと骨盤も回旋してしまい、胸椎が回旋できているかがわかりにくくなります。
横向きに寝転がり、両腕を前に伸ばします。下半身は股関節を約90度、膝関節を約90度に曲げ、動作中に膝が離れないようにつけておきます。
上にある手に視線を合わせながら身体を捻り、両肩が床に触れるまで開いていきます。数回繰り返すことで可動域を広げ、両肩が床につくようになるのでも構いません。
反対側の床に触れてからゆっくりと元に戻し、これを繰り返します。
動作は多少の勢いをつけてもよいですが、回数を繰り返すごとに可動範囲が広がるようにしていきましょう。
動作中に膝が離れると骨盤も回り、簡単に肩が床に触れることができますが、胸椎の動きが引き出せていないので注意が必要です。
両膝をつけた姿勢でしっかりと両肩を床につけることができる場合は、床に近い方の脚を伸ばし上にある脚の膝を床につけた姿勢で行うと、より広い可動域が求められます。
NSCAジャパン ストレングス&コンディショニング エクササイズ・バイブル
P.300-301 チェストオープナー