• S&Cジャーナル
  • 今月のS&Cジャーナル1-2月号「RED-S(スポーツにおける相対的なエネルギー不足):スクリーニング、診断、治療、回復のレビュー」ほかフリー記事3本

    NSCAジャパン機関誌
    『Strength and Conditioning Journal Japan』
    2025年1-2月号発刊

    明けましておめでとうございます。本オウンドメディアでは、変わらずストレングス&コンディショニングに関する情報を中心に、皆さまにわかりやすくお届けしていければと思いますので、本年もよろしくお願いいたします。早速ですが、NSCAジャパン機関誌『Strength and Conditioning Journal Japan』2025年1-2月号を発刊しました。NSCAジャパン会員のみ読むことができる機関誌ですが、毎号数本はどなたでも読めるフリー記事をご用意しています。

    ●1-2月号のフリー記事
    ・大学男子長距離部門選手を対象とした乳酸菌、アミノ酸およびホエイタンパク含有ゼリー飲料の体感調査Ⅱ
    ・座談会:スポーツ科学の現在の問題と未来の研究の方向性
    ・RED-S(スポーツにおける相対的なエネルギー不足):スクリーニング、診断、治療、回復のレビュー

    今回はその中から、「RED-S(スポーツにおける相対的なエネルギー不足):スクリーニング、診断、治療、回復のレビュー」をご紹介します。

    RED-Sのスクリーニングと治療

    スポーツにおいてパフォーマンスや競技レベルが向上し、運動処方の要求が高まっている昨今、スポーツにおける相対的なエネルギー不足(RED-S)が健康とパフォーマンスにもたらす有害な影響が懸念されています。
    RED-Sとは、「食事によるエネルギー摂取量と、健康、日常生活活動、成長、スポーツ活動に必要なエネルギー消費量のバランスからみた相対的なエネルギー不足」と定義されています。主に女性アスリートにみられる利用可能エネルギー不足(LEA)の定義が拡大され、RED-Sは、男女どちらにもみられる内分泌系、代謝系、および生理学的不適応の複合的な症候群であり、LEAに長期間曝されることにより、アスリートのパフォーマンスと生理学的および心理学的健康に悪影響を及ぼすとされています。

    RED-Sを判別するスクリーニングツールが複数開発されています。LEA症状を有する人やアスリートに対して妥当性が確認されていないことには注意が必要ですが、女性の利用可能エネルギー不足に関する質問紙は、LEAの徴候を早期検出するには有用であり、使い勝手と費用対効果の良いツールであるため、摂食障害/食行動異常のスクリーニングツールと組み合わせて利用することが勧められています。
    また男性アスリートに何かしらの疑わしい兆候が見られる場合には、定期健康診断(PHE)を行なうべきとされています。ただこれらについては利用するのは容易ですが、スポーツドクターなど、結果を解釈できる適切な資格を有するヘルスケア専門職が実施する必要性が示されています。

    RED-Sのアスリートに対しては、これらのスクリーニングの利用や医療専門職による追加評価をすることで、早期特定を図ること・日々のエネルギー摂取や身体負荷を理解し個別のエネルギー摂取計画を処方すること・スポーツドクターが中心となって様々な分野の専門家によるサポートチームで治療にあたることなどが挙げられています。
    まだまだ研究が限られているトピックではありますが、記事には様々な治療方策も紹介されています。まずはLEAとRED-Sの現状に対する理解を深めてみてはいかがでしょうか。

    ●フリー記事1:大学男子長距離部門選手を対象とした乳酸菌、アミノ酸およびホエイタンパク含有ゼリー飲料の体感調査Ⅱ

    ●フリー記事2:
    座談会:スポーツ科学の現在の問題と未来の研究の方向性

    ●フリー記事3:RED-S(スポーツにおける相対的なエネルギー不足):スクリーニング、診断、治療、回復のレビュー

    その他、1-2月号には以下の記事を掲載しています。

    ・個人スポーツにおける学際的なスポーツ科学-実施のための枠組み
    ・従来版および修正版の5-0-5方向転換テスト:基準および信頼性の分析
    ・フルコンタクト系格闘技選手における打撃力のレビュー:異なる種類のストレングス&コンディショニングトレーニングがもたらす効果と現場への提言

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    入会は、NSCAジャパンサイト から。

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