NSCAジャパン機関誌『Strength and Conditioning Journal Japan』2024年11月号を発刊しました。NSCAジャパン会員のみ読むことができる機関誌ですが、毎号数本はどなたでも読めるフリー記事をご用意しています。
●11月号のフリー記事
・オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたハイパフォーマンス・ジムの科学的サポート
・スポーツにおける体力テストの課題と解決策:身体的資質のプロファイリングツール
今回はその中から、「オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたハイパフォーマンス・ジムの科学的サポート」をご紹介します。
NSCA発行の『Strength and Conditioning Journal』(NSCAジャパン機関誌に掲載している記事の元となる原本)で1冊まるごと特集を組まれるほど、今注目度の高い「スポーツ科学」の分野。
NSCA認定資格のひとつである『認定パフォーマンス&スポーツサイエンティスト(CPSS:Certified Performance and Sport Scientist)』を保持している数少ない日本人の一人である山下大地さんに、スポーツサイエンティスト(スポーツ科学者)の役割と業務内容を執筆いただきました。
テレビでスポーツ観戦していると、画面上に様々なデータが瞬時に表示されることに驚いたことはないでしょうか。テクノロジーの急速な進歩に伴い、科学的アプローチがスポーツ界に広く取り入れられるようになっています。その結果、テクノロジーやデータを効果的に扱う人材の需要が高まり、スポーツサイエンティストを配置するチームが増加しているのです。日本では、2023年5月に『NSCA スポーツ科学の基礎知識』という書籍が発売されましたが、まだスポーツサイエンティストの在り方、必要な資質についての議論が十分にされておらず、教育の機会も限られているのが現状です。
スポーツサイエンティストは主に、テクノロジー、データ、解釈に関する責任を負い、適切な情報を適切なタイミングで学際的チームに提供し、学際的チームがより良い意思決定を下せるようにする役割を担っています。
また、分野横断的な役割もあります。つまりスポーツサイエンティストは、トレーニングのみならず、分野を越えてメディカル、栄養、心理などのスタッフ、さらには競技コーチと連携して課題解決を行うことが求められるため、他分野の専門的知識も有しておかなければなりません。
そして、長期的な目標達成のためにベストなアセスメントを実施し、介入方法を提案することができるよう、常に情報を収集・更新して共有・発信していく必要があります。
有名選手の「チーム○○」といったパーソナルチームのように、より個人に特化したサポートを行うチームの中心的役割を担う「スポーツサイエンティスト」。国立スポーツ科学センター(JISS)内にあるハイパフォーマンス・ジム(HPG)の取り組みも含めご紹介いただいていますので、ご興味ある方は、ぜひ本文を読んでみてください。
また、12月14~15日に開催する『S&Cカンファレンス2024』(絶賛申込受付中)でも、山下さんには「これからの日本のS&Cコーチに求められるスポーツ科学者的な資質とは?」と題しご講演いただきますので、お楽しみに!
●フリー記事1:オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたハイパフォーマンス・ジムの科学的サポート
●フリー記事2:
スポーツにおける体力テストの課題と解決策:身体的資質のプロファイリングツール
その他、11月号には以下の記事を掲載しています。
・レジスタンスエクササイズやストレッチ-ショートニングサイクルエクササイズ刺激に対するプライミング反応の調節因子
・組織内におけるスポーツ科学者の役割の適用
・スポーツ科学を通じた健康およびパフォーマンスサポートの包括的統合の構築
・女子GAAアスリートのカモギー選手を対象としたストレングス&コンディショニングの指針
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