• スポーツ・健康
  • 水泳のための陸上トレーニング

    夏に本番を迎えるスポーツのひとつが水泳。今回は水泳、特に競泳短距離種目のためのトレーニングプログラムをご紹介いたします。
    水泳というと、もちろん水中で泳ぐトレーニングがメインだということに変わりはないのですが、陸上で行なうトレーニングはパフォーマンス向上の補足的な役割を果たし、またケガの予防にもつながるとされています。

    ストレングス&コンディショニングは、競泳短距離種目のパフォーマンス向上に不可欠な要素だといわれています。効率的なストロークパターンや筋のアンバランス解消のためにトレーニングプログラムを作成することが重要とされていますが、近年の研究によって、選手が床反力(地面に足をついた際、その足をついた力と同等の力が地面から反力として作用する)を獲得する局面、つまりスタートの飛び込み時とターンにおいて、よりトレーニングが貢献できることが示されています。

    競泳における力強いスタートによって進む距離は、50mレースの距離全体の30%を占める場合もあることが研究によって明らかとされており、いかに力強い飛び込みが不可欠かを表しているといえます。そしてこのスタートパフォーマンスを向上させるためには、筋力およびパワーを向上させるエクササイズをプログラムに組み込む必要があります。実際に、ジャンプエクササイズを実施することで、スタートの所要時間が短縮されることも示されています。またターン時に床反力を獲得する姿勢は、カウンタームーブメントジャンプ(反動動作を伴うジャンプ)の実施姿勢と似ていることから、スタートと同様、パワーを向上させるジャンプトレーニングがターン時のパフォーマンス向上に有効であるとされています。

    競泳でのケガ予防については、特に平泳ぎにおける股関節内転筋群と膝関節の受傷リスクについて言及されています。これに対し,トレーニングとしては、股関節内転筋群を動的に可動域いっぱいまで動かせるようにすることが重要であり、そのためにラテラルランジなどのエクササイズが有益であることが示されています。

    まとめ

    水泳にかかわらず、どんな競技でもバックスクワットやデッドリフト、ベンチプレスといった一般的なエクササイズによって、基礎的な筋力を獲得することは大前提ですが、それらを踏まえてより競技特性を考慮したトレーニングも追加していくことが効果的だと思われます。このほかにも記事本文では上半身の傷害や、筋力などの水泳に適した評価方法も紹介されていますので、ぜひ本文もご一読いただければと思います。

    参考文献

    NSCAジャパン2017年翻訳掲載分 p.38~43
    競泳短距離種目のためのストレングス&コンディショニング

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