もうすぐ梅雨入り。じめじめと雨の多いこの時期は、なかなか外へも出られず、家の中で過ごすことが多いですよね。出かけなくても様々な用事が完結するようになってきた時代だからこそ、意識的に動くことを考えないと、自然と体力は衰えていきます。
ただ長く生きるのではなく、健康に、動ける身体で長生きするためにも、座り仕事の多い方に少しでも運動を意識してもらえるよう、取り入れやすい運動例を含めご紹介します。
アメリカの多くの成人が、アメリカ疾病対策予防センター(CDC)、アメリカスポーツ医学会(ACSM)、アメリカ心臓協会(AHA)によって記された運動の最小推奨を1/3以下しか満たしていないとのデータがあり、日本においても、厚労省が掲げる運動習慣者(1回30分以上の運動を、週2回以上実施し、1年以上持続している人)は成人(20~64歳)の1/3以下である(男性23.5%、女性16.9%)と厚生労働省が発表しています(2019年「国民健康・栄養調査報告」)。
座ってばかりいることでなりやすい病気として、大きくは次の2つが挙げられます。
腰痛については34%のオフィスワーカーが訴えており、そのことが原因で、仕事の欠勤、日常のルーティン活動を行なう能力の低下、そして高い医療費につながりうると考えられます。
あまり理想的ではない座り姿勢
より理想的な座り姿勢
予防・改善のために、通勤時や職場でできることとして例を挙げますので、ぜひ意識的に少しでも身体を動かす意識をもつようにしましょう。
【通勤時】
・一駅分歩く
・エレベーター・エスカレーターではなく階段を使う
・大きめの歩幅で、少し速足で歩く
・建物の入り口から遠いところに車を停める
・電車では吊り革を支えに、かかとを上げ下げする
(足を意識すれば足の運動に、吊り革を引っ張るイメージで行うと腕の運動になります)
・荷物は左右持ち替えながら、手に持って肘を曲げ延ばしする
【職場】
・頻繁に立ち上がることを意識する
・良い姿勢で、腹筋を意識して座る
・挑戦的かつ現実的な一日の歩数目標をたてる
・メールや電話で済ませず、直接話をしに同僚のデスクまで行ってコミュニケーションをとる
・あえて上下のフロアのトイレを利用する
・昼休憩の半分以上を立ったり歩いたりして過ごす
・立ったままや歩きながらのミーティングにしてみる
・オフィスやデスクに戻るときは、あえて遠回りする
・バランスボールを椅子にする
NSCAジャパンウェブジャーナルPTQ 2018年号p1-7
『座りがちなオフィスワーカーのための パーソナルトレーニング 』