今回は、先日実施されたNSCAジャパンマスターコーチ(以下マスターコーチ)の研修会の模様をレポートいたします。マスターコーチは、NSCAジャパンの教育活動を担う指導者で、主に実技講習会の講師などを務めています。
NSCAジャパンでは、マスターコーチ向けに年に数回研修会を実施しており、日々研鑽を積んでいただくことで、NSCAジャパンが発する情報を、講習会を通してより分かりやすく皆様に伝えていただくお手伝いをしていただいております。今回の研修では今年度から開催されます、NSCAジャパンコーチコースの新たなコース、スピード&アジリティコースに関する研修会を実施しました。
スピード&アジリティコースは、速く走るためのスプリントトレーニング、素早く切り返して方向転換するためのアジリティトレーニングを講義と実技で学べる講習会です。研修では資料を基に、走る速度と関連のある脚の振り上げ速度を向上させるためのテクニックや、身体の傾きや股関節の引き込み動作などを意識した、素早く動作を切り返すためのアジリティドリルについて、コーチ同士でフォームチェックや意見交換し、実際の講習会でポイントや指導法をどう参加者にお伝えするか共有しました。
速く走ることや素早く切り返す動作には、様々な要素が影響してはいます。ただその中でも今回は、基本的ないくつかのポイントに絞った内容でしたが、日頃はそれぞれのフィールドで一般の方やアスリートをサポートしている、トレーニング指導現場の最前線で活躍されているマスターコーチが、熱心にドリルに取り組まれている光景がとても印象的でした。
スプリントテクニックなどは、専門的な技術であり、陸上競技のコーチが教えるものと思われがちです。もちろん陸上競技のスプリントや高跳びの選手に対し、より専門的な技術を指導することは、各競技の指導者が担う部分ではありますが、一般の方や他競技のアスリートに対し、走る動作、方向転換する動作のより基礎的、かつ多くの方に当てはまるテクニックの指導については、ストレングス&コンディショニングコーチ、またはパーソナルトレーナーが指導することのできる分野です。
今回の研修で共有した情報を、各地域に持ち帰り、マスターコーチから皆様にお届けされることを楽しみにしています。お住まいのお近くでコーチコースが開催される際には、ぜひご参加ください!