7月にNSCAジャパンの海外研修担当スタッフが、NSCA本部や訪問予定地の視察に行ってきましたので、今回はNSCA本部の施設紹介や周辺環境・本部のスタッフの様子についてご紹介いたします。
National Strength and Conditioning Association (NSCA)の本部はアメリカのコロラド州のコロラドスプリングスという都市にあります。標高1800mに位置し雄大な自然に囲まれたコロラドスプリングスは人口約48万人とコロラド州で二番目に大きな都市であり、NSCAのほかにUSOPC(アメリカオリンピック・パラリンピック委員会)の本部があり、代表選手がトレーニングするアメリカオリンピック・パラリンピックトレーニングセンター(USOPTC)もあります。
さらにはアメリカの軍需産業や軍事基地も数多くあり、その内のAir Force Academy(空軍士官学校)は米軍将校の養成機関でありながらNCAA(全米大学スポーツ協会)のディビジョン1に所属しており、潤沢なスポーツ施設を利用した競技スポーツも盛んです。このオリンピック・パラリンピックトレーニングセンターやAir Force AcademyはNSCAジャパンの海外研修の訪問先の一つにもなっています。
さて、NSCAは1978年に設立され、現在はコロラドスプリングスの南部に本部を構えています。建物に入るとすぐに、NSCAジャパンから20年前に寄贈されたプラットフォームとバーベルセットが飾られていました。すでにご存じかもしれませんが、NSCAジャパンはNSCAの8か国の支部およびグローバルチャプターの中でも最も古く、支部になって30年以上の歴史があります。会員数、資格者数ともにアメリカに次いで2番目に多くなっています。
アメリカの本部では50名ほどのスタッフが、試験、教育、会員サービス、スポンサーシップなどの部署に分かれて全世界で60,000人以上もの会員と資格者に対するサービスを行っています。その中でも国際関係を担っているのが本部スタッフのGreg Nocklebyさんです。今年のカンファレンスに合わせて来日予定なのですが、非常にお茶目で気さくな方なので会場で見かけたら是非声をかけてあげてください。
オフィスにはウエイトルームと屋外の人工芝フィールドが併設されています。ウエイトルームの広さはNSCAジャパンのHuman Performance Centerの2倍ほどでしょうか。さまざまなトレーニング機器が備えてあり、地元のSWAT(特殊武装及び戦術)チームのメンバーや高校生アスリート、さらにはこれまたコロラドスプリングに拠点を置くUSA Hockey(アメリカアイスホッケー協会)のユース代表チームなどがトレーニングを行っています。天気の良い日はフィールドに向いたガレージドアを開け放って開放的にトレーニングを行うこともありました。
新型コロナウイルスの流行以前は毎年NSCAジャパンの会員のみが参加できる海外研修でアメリカ本部を訪問していました。アメリカ本部のトレーニング施設を使い、本部のS&Cコーチやスタッフによる講義やハンズオンセッションに参加したり、前述の通りAir Force AcademyやUSOPTCではスケールの大きな素晴らしいスポーツ施設を見学できたりと日本ではできない学習や体験ができます。
本場アメリカのS&Cを肌で感じて見聞を広げる素晴らしい機会です。来年も開催を検討しておりますのでぜひ奮ってご参加ください!